【無料動画】前人未踏型プロセスにおけるAIの役割
ChatGPTなどのAIが登場した今、人間の新しい仕事は、前人未踏型プロジェクトになります。そこにAIをどのように活用したらよいのかを解説します。
2020年代は、近代社会の終焉期と言ってもよいでしょう。機能不全化した近代社会に、コロナパンデミックと生成型AIの登場がとどめを刺しています。
しかし、崩壊するのは近代社会パラダイムであり、人類社会ではありません。
古いシステムが崩壊する背後で、新しいシステムの萌芽が芽吹き、やがてシステムの交代が起こっていくでしょう。これは、歴史の中で繰り返されてきた営みです。
社会のパラダイムシフトのプロセスを探求しているNEWSTORIESは、Two Loops Modelを用いて、パラダイムシフトのプロセスを図式化しています。そこに前例踏襲型と前人未踏型を書き込んでみると、次のようになります。
現在は、伝統的なパラダイム(近代社会)が終末期を迎える一方で、その背後で新しいパラダイムが模索され、やがて、パラダイムが交代する前夜なので、前人未踏型が優位になってくる時代状況なのです。
ここで、前例踏襲型と前人未踏型の違いを、クネヴィン・フレームワークを用いて説明しましょう。
4象限の右側が前例踏襲型であり、すでに定まったフレームの中で問題が定義され、前例に従って解決します。一方、4象限の左側が前人未踏型であり、複雑に絡み合い、さらに、変動し続ける状況の中で、その一部のみを視野に入れているということを自覚しながら、前例のない問題に対して、様々な未来の可能性を確率的に重ね合わせながら対応し続けます。過去のデータに基づくアルゴリズムによって対応するのではなく、変動する世界のプロセスを感じながらサーフィンしていくのです。
その際、大事になってくるのは、同時多発的に生まれている現象の源泉を直観し、そこを起点として、自分たちも創造のプロセスを展開していくことです。
AIができるのは、過去のデータをもとに、「もっともありそうなもの」を作り出すことであり、それは、ブレストと構築の助けになります。一方で、人間にしかできないことは、潜在的な領域に意識を向け、源泉にたどり着くことです。
私は、この力を「暗中模索力」と呼びたいと思います。
様々なテクノロジーも効果的に活用しながら、暗中模索力を高めていくにはどうしたらよいか?
そのきっかけとなる考察を17分の動画で話しました。